親族だけの結婚式
私はフリーランスのウェディングプランナーになる前は、ずっと、大きな式場に勤めていたこともあって、ご列席は100名前後の結婚式がほとんどでした。
なので「親族だけの結婚式」というものをちゃんと感じたのは、15年以上のプランナー人生のなかでも、この3年くらいだと思います。
小さなレストランだったり、料亭だったり、時には温泉旅行も兼ねて旅館で、だったり。
親族だけの結婚式も、それぞれに違います。
ただ共通して感じることは、ゆっくりとした時間の中で、たくさん言葉を交わして、たったの3時間で心の距離がとっても近くなっているということ。
ふたりが「夫婦」になることで「他人」が「親族」になっていく。
幼い頃からそれぞれを見守り、幸せを願ってきた人たちだからこそ、言葉にしなくても伝わりあう気持ちが、きっとあるんですね。
「ちいさな結婚式」は、愛情が詰まったおしゃべりと、笑顔と涙でいっぱいになります。
受け取った愛情の大きさを感じられる日。
「ありがとう」を精一杯伝えられる。伝えることができる日。
「ありがとう」を受け止めて、心に刻む日。
言葉にならないような気持ちも、きっと伝わっていくんだと感じます。
親族だけの結婚式。
積み重ねられてきた愛情が、そこにあることを感じられるくらい、ただただ、あたたかい時間。